コンパウンド種目(多関節種目)とアイソレーション種目(単関節種目)の特徴
筋トレをより深く理解するために、コンパウンド種目とアイソレーション種目はぜひ理解しておいてほしい単語です。
これらの種目の違いを理解することで、複数の筋肉を効率よく鍛える方法、そして特定の筋肉のみを鍛える方法が理解できるからです。
今回の記事では、前半でコンパウンド種目とアイソレーション種目の特徴について説明したのち、後半では実際にカラダをデザインするためにどのように使い分けるのかを考えていきます。
コンパウンド種目とアイソレーション種目
「まずはそれぞれの特徴から見ていきましょう」
コンパウンド種目(複合関節種目)とは
コンパウンド種目は、複合関節種目の名前の通り、複数の関節を使って動作を行う種目です。
肩の種目を例に挙げると、ショルダープレスなどがコンパウンド種目に当たります。
ショルダープレスでメインで動作する関節は、肩の関節と肘の関節の2つ。
このように、複数の関節を使う種目をコンパウンド種目と呼んでいるのです。
コンパウンド種目(複合関節種目)の特徴
ボディデザインにおけるコンパウンド種目の特徴は、複数の筋肉を同時に使うことにあります。
さっきほどのショルダープレスを例に挙げましょう。
ショルダープレスでメインで鍛える筋肉は肩の三角筋です。画像の赤い部分ですね。
これは肩の関節を動かす筋肉です。
それと同時に、肘を伸ばす筋肉である上腕三頭筋も使われます。
このように複数の筋肉を同時に使うため、多くの筋肉を短時間で効率よく鍛えることができるのです。
「エクササイズの王様スクワットなんて、脚全体の筋肉から臀部、体幹部、肩や腕まで鍛えられるのです」
「そんなに一度に鍛えられるんだ!?」
アイソレーション種目(単関節種目)とは
アイソレーション種目は一つの関節だけを使って動作する種目です。
肩の種目でいえば、サイドレイズやフロントレイズなどが該当します。
サイドレイズは肩関節のみでウエイトを挙げる種目。
使う筋肉も、肩関節を動かす筋肉のみに集中します。
このように単一の関節のみで行う種目をアイソレーション種目と呼びます。
アイソレーション種目の特徴
ボディデザインにおけるアイソレーション種目の特徴は、特定の筋肉のみをピンポイントで鍛えることができることにあります。
再びサイドレイズを例に挙げましょう。
サイドレイズで鍛えられる筋肉は主に三角筋の中部。
先ほどのショルダープレスでは肩の筋肉だけでなく腕の筋肉も使われましたが、サイドレイズでは肩のにみフォーカスして鍛えていくことができます。
アイソレーション種目では使われる筋肉がかなり絞られるため、特定の筋肉のみを鍛えたいときに有効な種目です。
また、コンパウンド種目と比べ筋肉に効かせる感覚がわかりやすいのも特徴です。
複合関節種目の方が重量を扱える
同じ部位の種目でも、単関節種目は複合関節種目に比べると扱う重量はかなり落ちます。
著者の場合、10repsでセットを組むとしたらダンベルショルダープレスが26㎏前後。サイドレイズは8㎏前後です。
単関節種目は無理して重量を追う必要はありません。
コンパウンド種目とアイソレーション種目の使い分け
ここからは、実際のトレーニングを行うときにどのように使い分けるのかについて考えていきましょう。
全体的にサイズアップしたい人
全体的にサイズが足りなくてバルクアップしたい方は、コンパウンド種目をメインにして、アイソレーション種目を補助種目をして行うのがおすすめ。
コンパウンド種目では複数の筋肉を同時に鍛えられるため、鍛えたい筋肉が多い時に特に有効になります。
全体的にサイズアップしたい場合、鍛えるべき筋肉がものすごく多くなります。
そのためアイソレーション種目のみだと時間がかかりすぎてしまう。
コンパウンド種目をメインに持ってくることで、効率よくサイズアップをしていくことができるでしょう。
さらにコンパウンド種目を行った後でアイソレーション種目を行うことで、より筋肉をしっかりと追い込んでいくことができるでしょう。
特定の筋肉だけをつけたい人
「全体的なサイズはそんなになくていいけどメリハリをつけたい」「お尻のボリュームはほしいけど脚は絶対太くしたくない」といった方。
こういう方はアイソレーション種目メインで行うのがおすすめです。
特定の筋肉に絞って鍛えられるため、余計なところの筋肉を極力つけずに、狙ったところの筋肉をつけることができます。
ダイエットしたい人
ダイエット目的でカロリー消費を増やしたい場合は、コンパウンド種目をメインに行うのがおすすめです。
使われる筋肉が多いため、短時間で大きなカロリー消費が見込めます。
効率的なダイエットなら、スクワットやベンチプレスなどのコンパウンド種目がおすすめ。
特定の筋肉だけを落としたい人
意外に思われるかもしれませんが、特定の筋肉を落としたい場合にも筋トレは有効です。
この場合、ボリュームを残したい部位のみアイソレーション種目を中心に行うのがおすすめ。
トレーニングを行っている部位の筋肉は維持され、トレーニングを行っていない部位の筋肉は落ちていきます。
筋肉を落としたい部位に刺激が入らないように、ピンポイントで鍛えれられるアイソレーション種目がおすすめです。