ストレス応答ってなに
筋肉は刺激に適応して大きくなるということは以前の記事でも書いた通りです。
今回の記事では、より詳しく筋肥大のメカニズムであるストレス応答について詳しく説明していきます。
カラダはストレスに適応する
「わたしたちはいつもストレスと戦っているんです」
わたしたちは常に様々なストレスにさらされていますよね。
- トレーニングや労働による肉体的ストレス
- 薬物や大気汚染などによる化学的ストレス
- 怒りや不安などの心理低ストレス
- 人間関係などの社会的ストレス
こういったストレスを感じさせる要因を”ストレッサー”と呼びます。
ストレッサーは普通に生活しているといたるところに存在しているので、いちいちそれに負けてしまっては生きていけません。
なので人体には、ストレッサーから自分を守る防御機構が存在しています。
そのシステムが、ストレス応答と呼ばれるものです。
ストレス応答には3つの段階がある
このストレス応答と呼ばれるシステムには3つの段階があります。
「警告反応期」
警告反応期には、ショック相と抗ショック相があります。
例えば日焼け。
炎天下に長時間いると、皮膚が赤くなって痛みやかゆみが出てきますよね。
これがショック相です。
そして、数日すると痛みやかゆみは引いて何ともなくなります。
これが抗ショック相。
「抵抗期」
そのまま何度も日焼けを続けると、徐々に肌が黒くなっていきますよね。
日光にに対して強くなっていきます。
これが抵抗期です。
ストレッサーに適応し、抵抗を獲得している状態です。
「疲弊期」
ただ、日焼けして赤くなってる状態でさらに強い日差しを浴び続けたらどうなるか。
完全にやけどしますよね。
これが疲弊期です。
ストレスに負けてしまった状態と考えてください。
「疲弊期にならないくらいが、ちょうどいいストレスということでしょうか?」
「そうね。どれだけ強靭な人でも、強いストレスにさらされ続けると疲弊期に張ってしまうから気を付けないといけないですね」
トレーニングにおけるストレス応答
先ほどの日焼けの状態を、筋トレに当てはめてみましょう。
まず、トレーニングを行って筋肉が疲労し、筋肉痛になっている状態が、警告反応期のショック相。
そして、筋肉痛が収まった段階が警告反応期の抗ショック相と言えます。
トレーニングを続けて筋肉が大きくなるのが抵抗期。
そして、回復しきらないうちにトレーニングをやりすぎてしまったり、高強度のトレーニングを長期間続けていると疲弊期に陥ります。
「これは前の記事で書いたオーバートレーニングなのです」
筋トレでは、このストレス応答反応を適切に引き起こすことで効率的に筋肥大させることができるのです。
「自分の強さにあった敵と戦って経験値を稼ごうね!」