筋トレの効果はトレーニングの総負荷で決まる
筋トレをするなら、なるべく早く効果を出したいですよね。
そのためにはより効率的なトレーニングが求められます。
「より筋肥大するトレーニングとは、何なのか。トレーニングの効果は何によって決まるのでしょうか」
扱う重量でしょうか?回数でしょうか?
最近の研究によると、トレーニングにおける筋肥大効果はトレーニングの総負荷によって決まるということが言えそうです。
今回の記事では、前半ではトレーニング効果を決める総負荷について説明しつつ、後半では実際のトレーニングでどのようにして最適なトレーニングボリュームを探すのかについて記事を書いていきます。
トレーニングの総負荷とは
「トレーニングの総負荷というのは、そのトレーニングでトータルどのくらいの重さを上げたのかということみたいです」
簡単に言うと、10㎏の重りを10回持ち上げたら100㎏の総負荷になります。
実際のトレーニングでは、重さ、挙上回数(レップ数)、セット数の3つの要素が入ってくるので、総負荷は下記の式で求められます。
- 総負荷を求める計算式
- 重量×レップ数×セット数
ベンチプレスを例にとってみましょう。
50㎏のベンチプレスを10レップ×3セット行った場合。
この場合の総負荷は50kg×10×3で1,500㎏となります。
「うわあ!すごい重さ!」
総負荷量が同じならトレーニング効果はおおむね同じ
もしトレーニングの総負荷が同じなら、扱う重量が重くても軽くても、トレーニングの効果はおおむね同じであることが研究で分かってきています。
再びベンチプレスで例えてみましょう。
『50㎏×10レップ×3セットのトレーニング』と『25㎏×20レップ×3セットのトレーニング』
この2つを比べると、どちらも総負荷は1,500㎏なので、筋肥大効果はおおむね同じくらいということになります。
筋トレ界隈ではよく「軽い重量で効かせるのが大切」とか「とにかく重たい重量を扱うのが大事なんだ」みたいな論争がありますが、総負荷が同じなら、トレーニングの効果にはあまり差がないみたいですね。
総負荷を増やせば、筋肥大効果は高まる
では、より筋肥大させるにはどうすればいいのか。
単純な話で、トレーニングの総負荷を増やせばいいのです。
そのためには、より重い重量をより多く挙げて、より多くのセット数をこなすということになります。
ですが、どこまでもボリュームを増やせばいいのかというと、そうではありません。
総負荷を増やしていくと一定のところで頭打ちになり、それ以上増やすとトレーニングの効果は低下します。
それが、オーバートレーニングです。
総負荷を増やしすぎるとトレーニング効果は低下する
上の図のように、トレーニングの総負荷が一定レベルを超えるとトレーニングの効果は逆に低下し始めます。
これをオーバートレーニングと言います。
トレーニングによる筋肥大は、筋肉の損傷から回復する過程で起こります。
あまりにもボリュームの多いトレーニングを行った場合、回復が間に合わず筋肥大効果が低下してしまうのです。
最適なトレーニングボリュームを考える
「ここからは、実際のトレーニングを行う上で、最適なボリュームについて考えていくのです」
総負荷について理解しても、実際のトレーニングで生かせないと意味がありません。
とはいえ最適なボリュームは、トレーニングを行う人のレベルや素質に大きく左右されるので標準化がとても難しい問題。
自分にとってどのくらいのボリュームが最適なのかは、それなりの経験を積んだトレーニーでもなかなかわからないものです。
ただ、筋肉痛は一つの目安にはなるようです。
筋肉痛
筋肉痛は必ずしもトレーニング効果を測る指標とは言えません。
筋肉痛の強さ=トレーニングの強度ではないからです。
たとえ筋肉痛がなくても適切なトレーニングができていればきちんと筋肥大します。
ですが、筋肉痛が軽くでも来ていれば、筋肥大に十分なトレーニング量は確保できているというのは言えそうです。
なのである程度、筋肉痛を目安にするのはありだとぼくは考えています。
逆に、次のトレーニングの日になっても同じ部位に強い筋肉痛が残っているなら、トレーニングの負荷が多すぎる可能性があります。その場合は、少しボリュームを下げた方がいいでしょう。
具体的な週当たりのトレーニング頻度や、セット数、種目数などは別の記事でご紹介しています。